【妥協の許されないクオリティを技術とノウハウで克服】
こんにちは。株式会社島田の代表をしている寳田と申します。弊社は香川県と愛媛県の県境にあり、帽子を中心とした服飾雑貨を手掛ける会社です。これまでに培ってきた技術を武器に、スタッフ一同、メイドインジャパンにこだわりを持って働いています。このコーナーでは、弊社がOEMで請け負った帽子などの作製事例をご紹介します。弊社のものづくりにかける想いを知っていただければと思います。
――新規OEMの依頼を受けたキッカケ
今回は、新規OEMを承ったA社様の事例をご紹介します。A社様はハイクラス向けのアパレルブランドを展開されています。昨年の年末に、A社様の取引先の工場のキャパオーバーによる納期遅れがきっかけで、弊社がお手伝いをすることになりました。
――メイドインジャパンとしての品質を重視された
まず、500個のキャップを3ヶ月で作りたいと言われました。A社様は自社のブランドを非常に大事にされているので、「メイドインジャパンでクオリティの高い帽子を作る」という前提を壊したくないというご要望がありました。そこで、品質の高さを担保しながら生産を受けられるメーカーが他にはなく、弊社の技術力を見込んでご依頼くださいました。縫製に関しては、弊社が持ついつもどおりのクオリティをしっかりと発揮できれば問題ないと考えていたのです。
ただ、最大の問題は納期。3月は工場の繁忙期ということもあり、弊社も少し無理をして工場のキャパシティを空ける必要があります。弊社が手掛ける製品は一つひとつが職人による手作りのため、どうしても縫製などに手間と時間がかかってしまうからです。そのため、大変になることは予想していました。
――納期を厳守しつつもクオリティは絶対に落とさない
作製するキャップは高級路線の価格帯ということもあり、「納期はもとよりクオリティも」というA社様からの要望を厳守する必要がありました。キャップのデザインや図面は、もともと製造を請け負うはずだったメーカーのサンプル品から型を起こして作製しました。A社様からは「完全にコピーしてほしい」とのご要望がありましたが、すでにあるキャップにパターンなどを似せていくのは非常に難しい作業です。デザインをもとに型紙に起こす役割を持つ、弊社のパタンナーの高い技術力が最大限に活かされたと思います。
また、キャップに使う素材も特徴的でした。A社様のオリジナルだったので、弊社でも初めて扱う素材であり、伸縮性があるため縫製時には非常に気を使いました。繁忙期ということもあり、割ける人員が限られているのでしんどいと感じることもありましたが、私や役員なども手伝いながら一緒に取り組んだことを覚えています。
――製品を見た先方の反応が励みになった
A社様へ最初のサンプルをお見せした時点では、サイズ感以外はほぼOKをいただきました。あとは細かい修正点のみで、品質に関してはほとんど問題ないとおっしゃってくださいました。これまでに弊社で培ってきた技術が役に立った証拠だと思うので、非常に嬉しかったです。
弊社で作製したキャップは、A社様から海外のお客様に納品されたのですが、仕上げや品質の高さに大変ご満足いただけたと伺っています。弊社の製品を海外に出した際には、クオリティにクレームをつけられたことがないのが誇りです。今回のOEMがきっかけで、A社様とは良好な関係性が継続しており、春夏で帽子の作製を請け負っています。
――これから新規のOEMをお考えの方へ
新規OEMに関しては、現在は弊社から営業をかけることがほとんどです。ブランドのWEBサイトなどを拝見し、次のシーズンへ向けて弊社としてお役に立てることを提案しています。何を作りたいかというイメージや価格帯など、お客様が持っているイメージを形にしますので、OEMをご希望される場合は、まずはお気軽にご相談いただければと思います。